第3回目は、Webサイトの問い合わせフォームなどで、どれくらいのユーザーがフォームを送信せずに離脱しているかを計測する方法と改善策について解説します。
今回は、データ探索を使って計測します。
UAの時は、フォームを送信しないことをフォーム離脱という言葉が使われていましたが、GA4になってからフォームの“放棄”という言葉に変わっています。反対にフォームが送信されることを“完了”と言います。
前提
フォーム一体型のランディングページへのランディングからフォーム入力開始とフォーム完了までを計測。
手順
- データ探索のファネルデータ探索を選択
- 計測期間の設定
- ステップの設定
データ探索の設定
ファネルデータ探索
今回は、データ探索>ファネルデータ探索を選択します。

計測期間の設定
最初に、計測したい期間を設定します。ここでは、2023年11月1日~11月30日の1ヶ月間としました。
ステップの設定
最期にステップの設定です。

ステップ設定ボタンをクリックして、ステップ1では、セッションがLPから始めるセッションをカウントするため、条件設定にイベント>session_startを選択。パラメータはpage_locationを選択して、「含む」で、LPのURLを入力します。「完全一致」ではなく、「含む」にしたのは、複数の広告を出稿しているためLPのURLにパラメータをつけているためです。
ここでは、ステップ1の名前を「セッションの開始」としました。

次に「ステップの追加」をクリックして、ステップ2の設定を行います。

ステップ2では、イベント>form_startを選択して、パラメータは特に設定しません。
名前は、「フォームスタート」としました。

同様にステップ3を追加します。ステップ3では、イベント>form_submitを選択して、パラメータは特に設定しません。
名前は「フォーム完了」としました。

これで設定は完了です。右上の保存を押すことで、ファネルが作成されます。
注意点
各ステップに[次の間接的ステップ]と[次の直接的ステップ]がありますが、違いは以下になります。計測したい方を選択してください。
[次の間接的ステップ] の場合、前のステップとの間に別のアクションが挟まっていても、ファネルを辿ったものと判定されます。 [次の直接的ステップ] の場合、前のステップの直後に所定のアクションを完了しなければ、ファネルを辿ったものと判定されません。
(出典:アナリティクスヘルプ)
ファネルの見方

これを見ると、3,280セッションがLPにランディングして、そのうち207セッションがフォームに何らかを入力、最終的にフォーム完了したのが138セッションだということがわかります。
完了率を見ると、LPにランディングしたセッションから6.3%がフォームの入力を行い、フォーム入力を開始した人のなかから66.7%がフォーム入力を完了して「送信」ボタンを押していることになります。
放棄率はその逆で、ランディングした3,280セッションから3,073セッション(93.7%)がフォームに入力することを放棄、フォームスタートした207セッションから69セッション(33.3%)がフォーム完了を放棄しているということになります。
分析方法
上記の場合、66.7%がフォーム完了、つまり、33.3%がフォームを放棄していますが、この数字が良い数字なのか悪い数字なのかは、これだけでは判断できません。もちろん、放棄率が50%を超えているなどであれば改善すべきですが、放棄率は、広告クリエイティブ、LPのクリエイティブ、フォームの項目の多さなどによって変わってくるため、一概に良し悪しは判断できません。
そこで、他のデータと比較することが重要になってきます。
月ごとの分析と改善
ステップの設定の下に「内訳」を設定するところがあり、ここにはディメンションを設定することができます。ここに「月」というディメンションを設定することで、月ごとの放棄率を見ることができます。

そうすると以下のように月ごとの完了率や放棄率をみることができます。

月ごとにフォームの完了率や放棄率を見ることで、フォームの項目を変更する前と後のフォームの放棄率を見たりすることができるため、改善前と後の効果測定が可能になります。
UTMパラメータごとの分析と改善
ステップ1の設定の際に、「session_start」でパラメータ設定の「page_location」でUTMパラメータ付のURLを「完全一致」で設定することにより、広告ごとの放棄率を見ることができます。
複数の広告を出稿している場合に有効で、どの広告からの流入が放棄率が多いか少ないかを見て、放棄率が多い広告のクリエイティブを見直したり、広告自体予算配分を見直したりする判断材料になります。
まとめ
今回はフォームの放棄率について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
フォームは、項目をできるだけ少なくすることで、放棄率を少なくすることが可能ですが、その分入手する情報の量は減ります。反対に、フォームの項目を多くすることで放棄率は高くなる傾向がありますが、入手できる情報は増えます。
私が経験したケースで、人材紹介サイトなどでは、仮登録フォームでは情報を少なくして、応募する母数を増やすことを優先する場合がありますが、簡単に応募できるので転職意思がそれほど強くない人もコンバージョンするため、本登録へ進む率は少なくなります。反対に、仮登録フォームでより詳細な情報を入手させると仮登録フォームのコンバージョンは少なくなりますが、それだけ転職意思の強い方が登録するため、本登録へ進む率が高くなります。
どちらが最適かは、PDCAをまわしてみないとわからないケースが多いため、最終的に増やしたい本登録へのコンバージョンが多い方を見極めるべきだと思います。
GA4は、あくまでも計測するツールです。それをどうやって改善につなげるかは、あなた次第です。
