【初心者入門編】Webマーケティングの基礎知識~まずはじめに知っておくべきこと~

コロナ禍でのビジネス形態の変化で、あらゆる企業がインターネットを活用したビジネス展開が必要となってきています。オンラインショップによるインターネットで販売をはじめ、Webサイトによる自社商品やサービスの認知活動などインターネットを活用したマーケティング活動は、企業や個人にとっても今や欠かせない施策となっています。

当記事では、これからインターネットを活用したビジネスに携わっていく方々に向けて、Webマーケティングの基礎中の基礎を解説していきます。

Webマーケティングとは

Webマーケティングとは、インターネット上で行うマーケティング活動のことです。例えば、オンラインショップでは、ターゲットとなるユーザーをオンラインショップに誘導して、最終的に商品を購入してもうらためのマーケティング活用であり、店頭で商品を販売しているメーカーであれば、Webサイトに商品を紹介して、そのWebサイトにユーザーを集客して、その商品の詳細や魅力を知ってもらい、最終的に店頭で商品を購入してもらうためのマーケティング活動です。

簡単に言うと、TVCM、新聞・雑誌広告、ダイレクトメール、チラシ配布など、オフラインで実施されていたマーケティング活動をすべてインターネット上で展開するマーケティング活動のことです。

広告宣伝だけではなく、Webサイトの立ち上げ、調査、分析、効果測定、SNS展開など、インターネットを活用した様々な手法があります。

同じような言葉で“デジタルマーケティング”がありますが、WebマーケティングがWebサイトやインターネットをベースに展開するマーケティングであるのに対して、デジタルマーケティングは、Webサイトやインターネット以外のもの、例えば、AI、VR、IoT、デジタルサイネージなど、デジタルを活用して行われるマーケティングがすべて含まれます。

つまり、デジタルマーケティングのひとつとして、Webマーケティングがあります。

インターネットの普及で大きく変わったこと

インターネットがなかった時代、広告宣伝の王道は“4マス媒体”と呼ばれた「新聞」「雑誌」「テレビ」「ラジオ」でした。多くの消費者がこれらの4マス媒体から情報を入手していたというより、これ以外の情報収集手段がなかったというべきでしょう。

しかし、インターネットの普及により、様々なWebサイトが立ち上がり、現在では、アプリ、SNSなど相当数の情報源が氾濫しています。 そうしたなかで、消費者が求める情報が多様化しています。そして、個人の価値観やニーズの多様化に合わせて、より多くの情報が入手可能になり、万人向けの情報よりもひとつのものをより深掘りした情報を重視するようになりました。

“マス”から“個”の時代へ変遷

インターネットの活用有無での決定的な違い

それでは、ここでインターネットを活用しない場合(オフライン)と活用するWebマーケティング(オンライン)をわかりやすく広告宣伝の側面から見ていきましょう。

オフラインでの広告宣伝の王道は“4マス媒体”と呼ばれた「新聞」「雑誌」「テレビ」「ラジオ」と紹介しましたが、そのほかにも以下のような様々な広告宣伝手法が行われ、現在でも行われているものは数多くあります。

  • ネオン
  • 看板
  • 交通広告(中吊り、額面広告)
  • 駅電飾看板
  • 駅貼りポスター
  • ダイレクトメール
  • POP広告
  • 新聞折り込み広告
  • ノベルティ(マッチ、ポケットティシュ、メモ帳など)
  • PR誌
  • アドバルーン
  • カタログ
  • イベント及びショールーム・展示会
  • ポスター
  • 電柱広告
  • タクシー広告
  • ショッピングバッグ
  • ステッカー・シール
  • カレンダー
  • 宣伝カー
  • その他

現在行われているインターネット広告との決定的な違いは、ほとんどの手法が、数値による正確な効果を図ることが難しいという点です。(効果測定に関しては後述します)

例えば、TVCMを放映した後に売上が伸びた場合、TVCM放映後にその商品が1000万円売れた場合、TVCMを見て購入したのか、それとも以前からその商品を知っていてたまたまその時期に購入したのかを計測することはできないのです。

その点、インターネット広告の場合は、広告を何人がクリックして、そのうち何人が購入してインターネット広告によって売上がどれくらい上がったのかがある程度正確に把握できます。もちろん、広告を出さなくても購入したユーザーもいるかもしれませんが、オフラインによる広告宣伝よりは明確に効果測定を行うことができるのです。

Webマーケティングの全体像

ここからはWebマーケティング全体像を解説します。  

Webマーケティングの全体像

Webマーケティングは、自社のネットショップやWebサイトに対して集客を行い、Webサイトにユーザーが訪問したら必要なWebページに誘導させてコンバージョン(※)を狙うものです。その後、ネットショップなどであれば再度購入してもらうためのリピート促進を行っていきます。

それらの各施策とは別に全体もしくはそれぞれの施策においての効果を高めるために、調査/分析/効果測定なども行います。  

————-コンバージョンとは?————-

コンバージョン(Conversion)とは、“変換、転換”という意味があります。Webマーケティングでは、Webサイトの最終的な目的・成果のことを指し、CVと略されることもあります。例えば、ネットショップの場合はユーザーの購入の、セミナー運営サイトではセミナーへの申し込み、メーカーの商品・サービスサイトであれば資料請求やお問い合わせなどで、Webサイトを運営してるところがコンバージョンを設定します。

(コンバージョンの由来)

“変換、転換”という意味があることを説明しましたが、ユーザーがWebサイトに来訪して、資料請求をした場合の前と後、ネットショップで商品を購入する前と購入後では、ユーザーの質が変わります。資料請求前では単なる「ユーザー」だったのが資料請求をしたことで「見込み客」に転換します。ネットショップの購入前は単なる「ユーザー」だったのが購入後には「顧客」に転換します。そうしたことでコンバージョンと言われているようです。

————-—————————————–

Webマーケティングの具体的施策について

ここではWebマーケティングの具体的な各施策について解説します。  

Webマーケティングの各施策

Webマーケティングには、集客、接客からコンバージョン、リピート促進、そして調査/分析/効果測定があると説明しましたが、それぞれ具体的にみていきましょう。

調査/分析/効果測定

調査/分析/効果測定には様々なものがあります。

アンケート調査などの定量調査

アンケート調査は、調査会社に依頼して一般のユーザーに対して行うものと、Webサイトにアクセスしてきたユーザーやネットショップで購入に至ったユーザーに対して行うものがあります。

前者はWebサイトの制作や広告を実施する前に行って戦略や方針決定に役立てるために行い、後者は実際のユーザーや顧客の動向を把握して戦略や方針が正しいのかを判断するために行います。

また、ネットショップでの購買データを分析して実際に売れている商品や購買したユーザーの属性情報を把握するために行います。

デプスインタビュー/フォーカスグループインタビューなどの定性調査

デプスインタビューは1人に対してインタビューを行うもので、フォーカスグループインタビューは3~6人程度のグループでインタビューを行うものです。いずれも定量調査では把握できないユーザーの深層心理を把握するために行うものです。

定量調査が全体の傾向を把握する調査で、定性調査は行動した理由やその時の心理などを把握するために行います。

アクセス解析

アクセス解析は、Webサイトのユーザーからのアクセスを分析するものです。アクセス解析ツールを使うことで、ユーザーのWebサイトへの流入経路やコンバージョン経路などがわかります。

ツールは、上場企業の8割強が利用しているGoogleアナリティクスが有名です。無料で活用できるため、Webサイトを活用しているほとんどの会社がGoogleアナリティクスを使っているといっても過言ではありません。

アクセス解析では、ユーザーの属性、どこから流入してきたのか、どのページから流入したのか、どれくらいのコンバージョンがあったのかなど、かなり細かいところも把握できます。

効果測定

何か施策をした場合の効果測定を行うものですが、その手法は様々です。アクセス解析でも効果測定は可能ですが、広告の効果をクローズアップして測定する広告効果測定やユーザーの行動を測定するユーザビリティ調査などがあります。

Webプロモーション

Webサイトへの集客を行う施策がWebプロモーションです。

大きく分けると下記のようになります。広告だけではなく、自然検索での上位表示を狙うSEO、ソーシャルメディアの運用によりファンを集めるSNS運用、コンテンツマーケティングなど、広告以外の施策も含まれます。  

Webプロモーションの種類

運用型広告

運用型広告は、明確な定義があるわけではありませんが、広告主自身が、予算、ターゲティング、クリエイティブなどを決めて、変更・改善しながら運用していくことができる広告のことで、定められた期間、表示回数、クリック数などで広告枠を購入する広告とは区別しています。

運用型広告でよく利用されるのが、リスティング広告、ソーシャルメディア広告、DSPなどとなります。

純広告・メール広告

純広告は、特定のWebメディアの広告枠を定められた期間、表示回数、クリック数などで購入してバナーやテキストなどを掲載する広告です。有名なところだと、Yahoo! JAPAN、朝日新聞デジタル、東洋経済オンラインなどが純広告を提供しています。

メール広告は、Webメディアなどが配信してるメルマガの広告枠を購入して掲載する広告です。日経ビジネスなどのWebメディアだけでなく、日本最大級のT会員向けメール広告など、一定数のメールアドレスを保持するところがメール広告を提供しています。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、ある成果地点を決めてその成果が上がった際に広告費が発生する「成果報酬型広告」です。サービスは、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)が提供していて複数のASPが存在します。

ASPには、多くのアフィリエイターが登録していて、広告主が成果地点と成果単価を登録することで、アフィリエイターたちが掲載したい広告を自身のメディアに掲載し、成果が上がって広告主が承認して初めて成果費用が発生します。

ASPはたくさん存在しますが、業界最大手のA8.net(エーハチネット)、afb(アフィビー)、ValueCommerce(バリューコマース)などが有名です。

SEO

SEO(Search Engine Marketingの略)は、自然検索での上位表示を狙う施策で、広告ではありません。Googleのアルゴリズム(順位決定の算出方法)を理解して、検索エンジンが評価しやすいWebサイト構成を構築して、適切なHTMLマークアップを行い、専門性のあるオリジナルコンテンツを展開するなどで、特定のキーワードでの順位上昇と最終的には自然検索からのアクセス増を狙う施策です。

内部施策、外部施策、コンテンツ展開など、様々な手法がありますが、Googleは、ユーザーに対して適切と思われる検索結果を提供するために絶えずアルゴリズムを改良しているため、これをやれば検索結果で上位表示が必ず行えるという施策はありません。

検索エンジンへの対策というよりは、検索したユーザーにとって最も有益な情報を提供することを念頭に入れてSEOを実施することが重要となります。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、Webサイトができた当初からある概念で、ユーザーにとって価値のあるコンテンツ(情報)をテキスト、画像、動画を問わず、Webサイトに限らずインターネット上で展開するマーケティングです。

ユーザーにとって有益な情報を届けるという広範囲な概念となりますが、ユーザーを集客するためのコンテンツ、商品を理解してもらうためのコンテンツ、疑問を解決するためのコンテンツ、比較検討してもらうためのコンテンツなど、コンテンツの種類は様々です。

そうしたコンテンツをユーザー届けるために、Webサイト上だけではなく、SNS、メルマガなどで、ユーザーがコンテンツを閲覧するタイミングや心理状態なども考慮して、最適な場所に最適なコンテンツを配置して、ユーザーとのコミュニケーションを活性化していきます。

ソーシャルメディア運用

Instagramを始め、Twitter、Facebook、YouTubeなどで個人や企業のアカウントをつくり、そこで継続的な情報発信を行い、ファンを集め、ユーザーとのコミュニケーションを図る施策となります。

企業がSNS運用する場合、ファンに自社の商品やサービスをより深く知ってもらい、最終的に購買意欲を高めて企業の利益につなげていくことが目的となります。単なる商品・サービスの紹介だけではなく、ファンの興味関心を喚起する情報提供が重要となり、ファンとのコミュケーションをうまく活用して商品開発を行っている企業もあります。

Webプロモーションのポジショニング

今まで紹介したWebプロモーションはそれぞれ位置づけがあります。今すぐ商品やサービスが必要な顕在層向けに利用するWebプロモーション、商品やサービスを比較件としているユーザー向けのWebプロモーション、まだ、商品やサービスを知らないユーザーに商品やサービスを認知してもらうためのWebプロモーションなど、目的によって使い分ける必要があります。  

Webプロモーションのポジショニング

また、ユーザーは、1つのプロモーションに接触したあとにコンバージョンするとは限りません。多くのユーザーは、何度もWebサイトに訪れて、他社の商品やサービスを比較検討した後に、最終的にコンバージョンにいたります。

そのため、この施策をやれば必ず売上が上がるという施策は存在せず、複数の施策を組み合わせて、効果測定をしながら最適化を図ることが重要となります。

Webサイトのユーザビリティ

Webマーケティングの最終目的は、インターネット上のマーケティング活動によって利益を追求することです。そのため、WebプロモーションなどでWebサイトに来訪したユーザーが、Webサイト上で目的とする情報にストレスなくたどり着き、その情報によりさらに興味関心を深め、コンバージョンに至ることが重要となります。

そのためには、ユーザーにとってわかりやすいWebサイトでなければなりません。その指標としてユーザビリティが重要とされています。

ユーザビリティは、簡単に言うと、商品などの「使いやすさ」「使い勝手」「満足度」を表す言葉です。Webマーケティングでのユーザビリティは、主に、Webサイトの「使いやすさ」「使い勝手」「満足度」となります。

つまり、Webサイトの最終目的であるコンバージョンを獲得するためには、ユーザビリティの良いWebサイトにすることが必要不可欠で、そのためにユーザビリティを意識したWebサイト構成やデザインを行う必要があります。

ユーザビリティの良いWebサイトをつくるためには、いくつかの具体的な手法があります。いずれも現状のWebサイトの課題を見つけて、それを改善してユーザビリティを高めるために実施する手法となります。

オンラインユーザビリティテスト

対象となるWebサイトにツールを導入して、ユーザーがどこをクリックしているかなどを把握するヒートマップなどでユーザー行動を把握、それを分析して改善点などをピックアップし、Webサイト改善を行います。

被験者によるユーザービリティテスト

被験者(数名)にWebサイトにアクセスしてもらい、どの部分で迷っているかなどを記録して改善点をレポートします。アイトラッキング測定機器で、ユーザーの視線の動き方などを把握して現状のWebサイトの良し悪しを図る分析方法もあります。

ヒューリスティック分析

被験者や機器などを使わずに、ユーザビリティの専門家が、対象となるWebサイトを見て、そのWebサイトの課題をピックアップします。

リピーター確保~CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)

CRMは、Customer Relationship Managementの略で、直訳すると「顧客関係管理」となります。簡単に言うと、一度顧客となったユーザーに対して、コミュニケーションをとって、2回目、3回目…の購買を促進する施策となります。最終的には、継続して購入するロイヤルユーザーになってもらうことを目的としています。

古くから、商品購入後にダイレクトメールを送る手法が使われてきましたが、最近では、LINEなどのコミュニケーションツールを活用する手法も行われています。

CRMで主に行われる手法は以下の通りです。

メールマガジン

定期・不定期で顧客にメールを配信する手法です。お知らせ、キャンペーン告知、新製品発売など、のコンテンツによりリピート促進を行います。

ステップメール/メッセージ

購入後、3日後→7日後→14日後→21日後など、あらかじめ配信するメールを設定しておき、次回以降の購買促進を狙います。メール、LINE、アプリなどで活用します。

休眠掘り起こしメール

長期間購入してもらっていないユーザーをまとめて抽出して、再度購入してもらうための割引などのオファーを送ります。

ハガキや封書によるダイレクトメール

Web活用ではありませんが、ハガキや封書を利用して2回目以降の購入を促進するもので、古くから活用されているCRM手法です。

Webマーケティングのまとめ

Webマーケティングとは、インターネット上で行うマーケティング活動のことです。

全体像としては、ユーザーにWebサイトに来訪してもらうための「集客施策」、ユーザーがWebサイトをストレスなく回遊してコンバージョンに誘導する「接客施策」、リピート顧客になってらう「リピート施策」を全体およびそれぞれの段階で、調査、分析、効果測定を行いながら、最終的に利益に結び付けていくものです。

コロナ禍を経験して、ビジネス形態が変化したことを目の当たりにした私たちにとって、インターネットを活用したビジネス展開は、必要不可欠となっています。オンラインショップだけに限らず、見込み客を獲得するためにも、Webサイトをベースとした自社商品やサービスの認知活動などを行うWebマーケティングは、企業や個人にとっても今や欠かせない施策となっています。

これを機に、Webマーケティングを知って、ビジネスに活用してみませんか。

 

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