会社で企画書や提案書をを作る必要がある方も少なくないと思います。企画書・提案書は、自分のアイデアややりたいことだけを記載するものではなく、企画内容を“相手に納得してもらう”ための資料です。そのため、相手に企画内容をどのように見せるか、全体のストーリーを考えて、段階的に説明する必要があります。
ただ、企画書や提案書を書きなれない方は、書き始め、書く順序、全体の注意点など、企画書自体の構成がわからない方も多いのではないでしょうか。
今回は、そうした方のために、パワーポイントを使って3分程度で構成を作成する方法を解説します。最後には企画書の構成のテンプレートもダウンロードできるようにしてありますので、ぜひ、ご活用ください。
尚、今回解説する内容は、「Webマーケ通信」筆者が、26年間で、様々なところに企画提案してきた経験をベースに記載しています。
企画書で必要な構成要素
企画書や提案書で必要な要素はある程度決まっていますが、企画提案する相手、状況、企画内容などによって、若干内容を変更したり、順序を変えた方がよかったり、項目によって強弱をつけたりした方がいい場合がありますが、まずは、必要と考えられる項目をすべてピックアップしてみます。
- 背景
- 現状の課題
- 現状分析
- ターゲット
- 企画コンセプト
- 目的/目標
- 企画の全体像
- 具体的施策概要/詳細
- 予算
- KPI
- ROI(収支計画)
- スケジュール
他の企画書の構成を紹介する書籍やWebサイトでも、ある程度似たような項目があるかと思いますが、これをひとつずつ解説していきます。
- 背景
企画や提案を行うに至った背景を説明します。過去がどういう状況で現在どうなっているかなどをわかりやすく記載します。
- 現状の課題
背景があり、そこから発生している課題を具体的に書き出します。現状の課題を解決する企画なら直面している課題を、新規のアイデアなどであれば、対象者が潜在的に持つであろう課題を書き出します。
- 現状分析
できるだけ数値データを集めて、必ず数値で記載します。
(例)
→課題がどれくらい深刻なのか、昨年比などで悪化状況を明確に…。
→現在の市場がどれくらいで十分に実施価値があるかを明確に…。
いずれにしても、数値データを活用してひと目でわかるようにすることが重要です。
- ターゲット
対象のターゲットを具体的に記載します。会社としてターゲットが明確で関係者の認識統一があるのであれば簡単なもので問題ありませんが、新しいターゲットであったり、プレゼンする相手がターゲットを把握しているかどうか不明の場合には、ペルソナに近いターゲット像を記載した方が説得力が高まります。
- 企画コンセプト
コンセプトは企画内容をひと言で表現できるコンセプトを記載。プレゼンを受ける側がコンセプトを見ただけで興味関心が湧くようなものにすることが重要となります。
- 目的/目標
本企画の目的をあらためてわかりやすく記載します。また、企画を実施することでどういった目標が達成されるか、数値を使って具体的に記載することが重要です。
- 企画の全体像
今回の企画内容の全体像がわかるように記載します。ここはできれば1ページに収めて全体像ひと目でわかるようにします。以下からの「具体的施策概要/詳細」がすべて含まれている必要があり、図解することをおすすめします。
- 具体的施策概要/詳細
ここからは、「企画の全体像」に記載した内容をそれぞれ具体的に解説する項目となります。ひとつひとつの施策について何をどうやって行うのか、マーケティングに詳しくない方にもわかりやすく記載します。
- KPI
目標を達成するためのKPIをいくつか記載します。KPIが達成されなかったり、KPIが達成された場合でも目標に近づけなかった場合の対応策も記載します。
- 予算
企画実施にかかる予算を細かく記載します。
- ROI(収支計画)
企画が実現して目標が達成された場合のROI(費用対効果)や収支計画を記載します。
- スケジュール
企画実施のスケジュール詳細を記載します。
各構成要素の活用ポイント
前述した構成要素は、すべての要素をピックアップしたものです。プレゼンする相手、状況、企画内容によって、必要のないものもあれば、順序を変更した方がいいケースもあります。そうした活用ポイントをまとめたものが下記となります。
| 構成要素 | 必要性 | 活用ポイント |
| 背景 | 必須 | 今までの経緯や現状は必ず記載することが必要です。※「現状の課題」と一緒に記載しても可。 |
| 現状の課題 | 必須 | 背景や現状から見える課題をピックアップします。※「背景」と一緒に記載しても可。 |
| 現状分析 | 必須 | この項目は非常に重要で、数値情報を入れて記載することがポイントです。 |
| ターゲット | 任意 | プレゼン相手と認識が統一しているなら省略しても構いません。 |
| 企画コンセプト | 任意 | 課題を解決する提案書であれば、「目的/目標」を記載することのみでも構いません。※全体の流れを見て、「目標/目的」と順序を入れ替えるケースもあり。 |
| 目的/目標 | 必須 | 課題を解決する提案書であれば、「目的/目標」を記載することのみでも構いません。※全体の流れを見て、「企画コンセプト」と順序を入れ替えるケースもあり。 |
| 企画の全体像 | 任意 | 「具体的施策概要/詳細」の目次的な意味合いもあるため全体像はあった方がいいが、規模の小さい企画や施策が1つしかないケースなどは省略しても構いません。 |
| 具体的施策概要/詳細 | 必須 | 実施する内容を具体的に説明する必要があり、複数の施策を実施する場合には、複数ページになるケースがほとんどです。 |
| KPI | 任意 | KPIはあった方が現実的ですが、難しければ省略しても構いません。 |
| 予算 | 必須 | 実施する際にかかる予算は必ず必要です。もし、予算がかからない場合や社内リソースを使う場合は、その旨を記載します。 |
| ROI(収支計画) | 必須 | 決裁者はここで判断するケースが多いため、必ず記載する必要があります。 |
| スケジュール | 必須 | どの施策に対して、どれくらいの期間がかかるかを具体的に記載することが重要です。 |
企画書の構成を考える際に重要な全体のストーリー
これらの構成要素を考えるにあたり、プレゼンする際のストーリーを考えながら構成することが重要です。「こういう状況下にあって、数値的にこれくらいの状況になっているため、こうすることで改善することができます。」というように現状を知らない相手に対して、どうすれば「納得してもらえるか」ということに集中して考えてみてください。企画書での構成はこのストーリーが一番重要になります。
上記の構成要素以外のもので必要なものがあれば加えても構いません。
パワーポイントを使って3分でつくる企画書の構成(ストーリー)
それでは、パワーポイントを使って5分で構成を作ってみましょう。頭に悩んでいるだけでは何も進みません。これをすることで、次に考えるべきアクションが見えてきます。
- パワーポイントを準備
- 表紙にタイトルを記載(仮でもかまいません)
- 前述の構成要素で必要と思われる要素を2ページ目以降に1ページで1要素書き出します。タイトルにはそれぞれの構成要素の名前を書きますが、ページ内容は空で構いません。
- これで企画書の構成は終了です。
たったこれだけです。「え?」と思うかもしれませんが、これが企画書作成の第一歩です。
パワーポイントの構成テンプレートをダウンロードすれば、テンプレートの表紙に仮のタイトルを書いて、必要な要素ページを残して、不必要な要素ページを削除するだけです。もしかしたら、3分かからずにできるかもしれません。
構成ができたあとは…
パワーポイントで構成ができた後は、それぞれのページを埋めていきます。埋めていく過程で、削除してしまった要素ページが必要なら足してもいいですし、複数ページになりそうだったらコピーしても構いません。
再度言いますが、この企画書の構成は、企画書作成の第一歩です。企画書は書き始めることでその後のアクションが見えてきますので、ぜひ本記事と企画書テンプレートを活用してみてください。
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