Webマーケティングを始めた方が最初に苦労するのがWebマーケティング業界の用語を覚えることだと思います。Web業界やIT業界はここ10年ほどで急激に成長している業界であり、技術革新も日々行われています。使われる用語も基本的な用語から一時期使われすでに使われなくなった用語など様々で、新しい言葉も日々生まれてきています。
Webマーケティング用語集【実践編】では、用語だけを理解しても忘れてしまう方も多いと思い、それぞれ業務を行うテーマやシチュエーションに合わせて使用頻度の高い用語を解説していきます。
今回のテーマは、「Webサイトリニューアル」で、制作会社などにアウトソースする際に知っておくべき用語を紹介します。
Webサイトリニューアルの企画段階で使用する用語
自社のWebサイトをリニューアルする場合、会社の上司や決裁者にWebサイトをリニューアルしようと考えるに至った現状の課題やWebサイトリニューアル自体の企画をプランニングする必要があり、その時点で必要な用語となります。
Webサイトにアクセスしたユーザーの閲覧履歴をもとにWebサイトに来訪したユーザー数、閲覧されたページ数、新規/既存ユーザー数、どのページがどれくらい閲覧されたかなどを細かく調査・分析すること。一般的にはアクセス解析ツールを使って調査・分析を行います。
Googleが提供する無料(一部有料あり)のアクセス解析ツール。ある企業の調査によると上場企業の8割以上がGoogleアナリティクスを導入しているという調査結果もあるほど、Web業界では一般的なアクセス解析ツールです。GA(ジーエー)と呼ばれることもあります。
Googleが提供する無償サービス。自社のWebサイトに導入することで、ユーザーがGoogleを使ってどういったキーワードで検索して来訪したかなどがわかります。特定キーワードの検索結果の順位や検索結果に影響する問題などが起こった場合のアラートなど、主にSEOに活用できるツールです。
広義では、ユーザーが検索エンジン、バナー、ニュースサイトなどの外部のサイトから、自社のサイトに最初にアクセス(ランディング)するページのこと。それとは別に、Web広告などを行う場合、特定商品・サービスの販売促進を強化するために、特定商品・サービスをより魅力的に見せるための広告用の特設ページを制作することがありますが、そのページ自体を狭義の意味で「LP」と呼ぶケースがあります。そのLPを制作することを“LP制作”と呼びます。
UIはUser Interfece(ユーザーインターフェース)の略で、UXはUser Experience(ユーザーエクスペリエンス)の略。UIはユーザーがパソコンに向かって“やり取りをする接点”のことを指し、UXはユーザーがWebサイトやアプリなどに“アクセスして得られるユーザー体験”のことです。「UI/UX改善」「UI/UXを高める」などと表現します。わかりやすく言うと、UI改善は、Webサイトのボタンを見やすいカラーにしたり、商品画像などをわかりやすい場所に配置したり、ユーザーがWebページのどこに何があるのかをわかりやすいページにすること。UX改善は、ユーザーがUIによってECサイトで迷うことなく商品を探して購入するまでが行えるようにすることです。UIはUXのひとつの要素と言えます。
ユーザビリティは、本来Webマーケティングのみで使われる用語ではなく、国際規格のISO 9241-11では、「ある製品が、指定されたユーザーによって、指定された利用の状況下で、指定された目的を達成するために用いられる際の、有効さ、効率及びユーザーの満足度の度合い」と定義されています。Webマーケティングでは、Webサイトの「使いやすさ」の指標です。「ユーザビリティを改善/向上する」「ユーザビリティを高める」といった使われ方をして、UI/UXはユーザビリティ向上のための要素となります。尚、ユーザビリティに関しては、ヤコブ・ニールセン博士の考え方が一般的となっていますが、公共団体などが発行しているガイドラインなどはありません。
アクセシビリティは、こちらもWebマーケティングに限った用語ではなく、障がいのある方や老齢の方などや特定の環境においてもすべての方が利用できるという指標です。「アクセシビリティが高い/低い」といった使われ方をします。Web技術の標準化を行う団体「W3C(タブリュースリーシー)」では、Webサイトに関するアクセシビリティのガイドラインを作成しています。
コンバージョン(Conversion)の意味は「転換」。Webマーケティングでは、Webサイトなどで最終的にアクションを起こす到達地点のことです。ECサイトならユーザーの最終的なアクションは購入です。アクセス解析ツールなどでは購入ボタンをクリックしたあとにユーザーがThank Youページをどれだけ閲覧したかがコンバージョンの計測値となります。「転換」というのは、ECサイトから見て、ユーザーがThank Youページを見る前は単なる“閲覧者”で、Thank Youページを見たあとは“顧客”に「転換」するからです。コンバージョンはWebサイト運用者が定義するもので、「問い合わせ」「資料請求」「セミナー申し込み」などをコンバージョンに設定するケースもあります。もちろん複数設定しているところもあります。計測はコンバージョン数/率などをカウントします。
Webサイトのページが閲覧された閲覧された数。アクセス解析ツールなどで把握することができ、月にどれだけページが閲覧されたかを把握する際に使用する用語です。ひとりのユーザーが複数ページを閲覧した場合は、ユーザー数には関係なく閲覧されたページ数のみがカウントされます。
Webサイトのページに訪問してきたユーザーの数。アクセス解析ツールなどで把握することができ、月にどれだけのユーザーが訪問しているかを把握する際に使用する用語です。アクセス解析ツールでは、基本的に、期間内に同じユーザーが2回以上訪れても1回のみカウントします。
Webサイトのユーザーが訪問してきたセッションの数。セッションとはユーザーがWebサイトに来訪してその後離脱するまでの単位。アクセス解析ツールなどで把握することができます。あるユーザーが午前中アクセスして、夕方にも同じサイトを訪れたら、2回のセッションがカウントされます。また、ページを表示したまま離籍するなどで30分以上アクションがないユーザーはそこでそのセッションは終了します。
直帰とは、Webサイトにユーザーが訪問して1ページ(ランディングページ)のみを閲覧して離れていったユーザーのこと。アクセス解析ツールなどで把握することができます。訪れたユーザーがWebページに欲しい情報がなくてり離脱するケースだけでなく、訪れたページに知りたい情報が十分にあり満足して離脱するケースなども考えられるため、将来的にはそれほど指標としては使用されなくなるかもしれません。
競合企業のWebサイト。但し、「競合」には複数の意味があるので注意が必要。1つ目は、業界的に競合他社として認識されている企業のWebサイトで、ビール会社なら大手4社などのWebサイト。2つ目は、業界が若干違うがWebマーケティング上競合にあたる会社で、例えば「ピザの宅配サイト」の競合は同業の「ピザ宅配サイト」だけではなく、「お寿司の宅配サイト」「中華料理の宅配サイト」などWebサイトでフードデリバリーを展開しているサイトが競合となります。3つ目は検索結果での競合サイトで、特定のキーワードで検索した場合に同じ様な順位に位置しているWebサイト。この場合、キーワードごとに競合サイトは変わります。競合サイトを調べる場合は、何に競合かを明確にしてから調べましょう。
一般的には、何かをする際に業界の基準となるサイトで、「ベンチマークしているWebサイト」などとして使われます。ベンチマークしているサイトの構成や機能を取り入れていくケースがあります。ベンチマークサイトは考え方によって複数存在します。そのため何をベースにベンチマークサイト選定するかが重要で、SEOでベンチマークするWebサイト、UI/UXでベンチマークするサイトなど、あらかじめ決めてベンチマークサイトを選定する必要があります。
Webサイトリニューアルをアウトソースする際に使用する用語
Webサイトリニューアルをやることが決まった場合、制作会社などにアウトソースしますが、その際に使用する用語です。制作会社数社に企画や見積りをもらい、その後、制作会社を決めてアウトソースする全体での用語集となります。
これはWebマーケティングのみで使用する用語ではありませんが、コンペ/コンペティションなどと呼ばれます。意味は「競争」「競技会」などですが、Webサイトリニューアルのケースでは、複数の制作・開発会社から、提案内容や見積りをもらって、委託する会社を選ぶことを言います。
Request for Proposalの略。日本語では「提案依頼書」と訳されます。これは、発注側が制作会社・開発会社に対して提出するもので、現状の課題、制作・開発概要、搭載したい機能や仕様などを詳細に記載するものです。コンペの際に、RFPを提出することで、コンペに参加する会社に不平等がでないようにできますし、同じ内容のため費用の比較などもできるようになります。
SEOは、Search Engine Optimizationの略で、日本語では、検索エンジン最適化。特定のキーワードで検索した際に、Webページを上位表示させるための手法。大きく分けて“外部対策”と“内部対策”の2つの方法がありますが、現在は“内部対策”がメインに行われています。内部対策は、Webページに設定されたキーワードが検索エンジンのクローラーにきちんと認識されるようにHTMLなどをチューニングしたりします。
検索エンジンが検索結果の順位をきめて表示するために、リンクをたどりあらゆるWebページの情報を集めるための自動巡回プログラムのことです。ロボットと呼ばれることもあります。
簡単にWebサイトに設置できる認証システム。特定のWebサイトにアクセスする場合、ID/パスワードが必要になります。「.htaccess」ファイル、「.htpassword」ファイルで設定する簡易セキュリティ機能です。Webサイトリニューアルでは、テストサイトにアクセスする際に使用します。
FTPはFile Transfer Protocolの略。サーバにファイル転送を行う際に用いられる通信プロトコルで、Webサイトリニューアルの際に、FTPソフトを使って制作したHTMLファイルなどをアップロードします。他にもSFTPなどの通信プロトコルなどがありますが、多くのケースでFPTを使用します。
CMSは、Contents Management Systemの略。HTMLやCSSなどの知識のない方でも、ワードファイルやブログを操作する感覚で、Webサイトの構築や更新ができるシステム。CMSのなかでもWordPressは無料で利用できるCMSとして多くの個人・企業が利用しています。
SSLは、Secure Socket Layerの略。インターネットの通信を暗号化して送受信する仕組み。個人情報、パスワード、クレジットカード番号などの情報を守るために広く使用されています。SSL証明書は、認証局が発行する電子証明書で、これによりWebサイトが認証されていることをユーザーに伝えることができます。
Webサイトのトップページから下層ページまでを階層ごとに記載したWebサイト全体がひと目でわかるWebサイトの構成図。Webサイト構築時にまずサイトマップを作成して、Webサイト全体の構成を組み立てます。
検索エンジンにクロールしてほしいページ、ページごとの重要度、サイトの更新頻度などを知らせるために、WebサイトのページリストをXMLファイルで記述したものです。通常、サーバにXMLサイトマップを設置します。単に「サイトマップ」と呼ぶこともありますが、前項目で解説したサイトマップとは全く別のものなので注意が必要。
本来は、法人が自社で構築するWebメディアのことを指しますが、最近では、自社のWebサイト上に設置してあるWebマガジン、コラム、ブログのことを「オウンドメディア」と呼んでいます。
「ヘッダ」は、Webサイトの最上部の部分で、通常は、どこのページにも同じものが設置されます。
「フッタ」は、逆にWebサイトの最下部の部分で、こちらもどこのページにも同じものが設置されます。
Webサイトのメインメニューのこと。通常はヘッダの下段あたりに横並びで設置されることがほとんどです。最近ではPCでひとつのグローバルメニューにマウスオーバーすると写真などつかった大きなプルダウンメニューが表示されるものもありますが、それは「メガグローバルメニュー」「メガグロ」と呼ばれています。
スマホサイトにおけるグローバルメニュー的な位置づけ。多くのスマホサイトでは右上の横3本線のハンバーガーメニューをタップするとWebサイトのメニューが表示されます。スマホサイトでは画面サイズの問題からグローバルメニューの設置が困難なため、ハンバーガーメニューが一般化したと考えられます。
アクセスする端末(PC、スマホ、タブレット)により、デザイン、文字サイズなどが、その端末に合わせて可変するデザインのこと。1つのWebサイトを準備するだけで、複数の端末に対応できるため、多くのWebサイトがレスポンシブデザインを採用しています。
ユーザーが特定のWebページへアクセスした際に、自動的に他のページへ転送される仕組みのこと。URLが変更になった場合にブックマークなどをつけているユーザーに対応するために利用したりします。
HTMLは、HyperText Markup Languageの略。Webページを制作する際に一般的に使われる言語。
CSSは、Cascading Style Sheetの略。Webページをデザインする際にHTMLとは別に、フォントの大きさや、行の幅などを指定する仕組みです。
Javascriptは、Webブラウザ上で動くプログラミング言語。ブラウザ上の画像の拡大、ブラウザ上で動きをつける、ポップアップウィンドウの表示、シミュレーションなどの計算、フォームの制御など、HTML、CSSと共に、ほとんどのWebサイトで使われています。略して「JS(ジェーエス)」と呼ばれることもあります。
Webサイト上のWebページに対して、Webサイト内のどこに位置しているかわかるように階層純に記載されたもので、通常はヘッダ下などのページ上部に表示しています。例えば、アパレルのECサイトでバッグ一覧ページに記載されるパンくずは「トップページ>バッグ一覧」のようになります。
Webサイトにユーザーが初めてアクセスした場合、ブラウザがそのページの内容をブラウザ内で一時的に保存します。そうすることで、2回目にアクセスした際に改めて画像などを読み込むのではなく、ブラウザのキャッシュから読み込むことで、表示スピードを速めることができます。ブラウザの「履歴」のことです。
Webページをデザインする前に、画像やテキストをどうやって配置するかなどを記載したデザイン前のページ構成です。通常、パワーポイントやエクセルなどを使ってワイヤーフレームを書き、デザイナーはそれをもとにページをデザインします。
Webページを制作する際に、HTML、CSS、Javascriptなどを使ってプログラムすること。通常、Webサイトを制作する場合は、デザインを決めて、その後、そのデザインを使ってコーディングを行いWebサイトが完成します。Webデザイナーがデザインして、コーダーがコーディングを行うやり方が一般的ですが、Webデザイナーが、デザインとコーディングの両方を行うこともあります。
バナーやWebサイトのキャッチコピーなどを2パターン以上用意して、どれが一番効果があるかを検証すること。マーケティング全般の用語で、Webサイトのリニューアルだけでなく、広告のクリエイティブなどでもよく行われる検証方法です。
PDCAは、Plan(計画、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字で、このサイクルを繰り返して、業務の改善を図る手法です。1回で完了するものではく、繰り返すことで改善し続けていく概念です。
まとめ
いかがでしたか。今回はWebサイトリニューアルの現場で必要なキーワードを集めてみました。Webサイトリニューアルをする前に、これらの用語を覚えておくと、業務がスムーズに進むと思います。
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