ビジネスシーンでこんな会議や打ち合わせに遭遇したことはありませんか?
- 会議で意見やアイデアが何も出ずにほとんど参加者が話すことはなかった。
- 会議の主催者が一方的に話して終わったしまいただの伝達の場となっていた。
- 主催者に主体性がなく参加者に意見ばかりを求めてグダグダに終了してした。
- 参加者が好き勝手に意見を言って本来話し合われるべきテーマにたどり着く前に時間切れになってしまった。
こんな会議に参加した人は、無駄な会議だったと感じたに違いありません。
かなり前ですが、20~30代のビジネスパーソンにアンケートを取った際に、社内で実施している会議や打ち合わせの7割程度が無駄な会議だと思うという結果がでたのを見て、思った以上に、社内できちんとした会議が行われていないと感じたことがありました。
そんなこともあり、今回は、無駄な会議はなぜなくならないのか、会議で使用する資料の役割、そして、無駄な会議を回避するための会議資料の作成方法に関して解説していきます。
無駄な会議はなぜなくならないのか
前述した無駄な会議はそれほど珍しいものではありません。30年以上ビジネスをしてきましたが、こうした会議は山ほど経験しました。
本来会議は目的やゴールがあって行うものですが、そもそも主催者が会議の目的やゴールをイメージできていなかったり、きちんとしたファシリテーションが行われなかったりすることで、会議が無駄に終わるケースが発生すると推測できます。
では、なぜ、そうした状況になるのでしょうか。
日本人は会議や打ち合わせが好きだと言っていた人がいましたが、おそらくそれは間違っていないでしょう。ただ、それ以上に、会議をすることで、ものごとが進むと考えて、深く考えずにメンバーを集めて会議をするケースが多いのではないかと考えています。つまり、会議や打ち合わせを行うこと自体が目的となっているのではと想像します。
例えば、ある商品の売上が急に下がった場合には、本来なら、まずメンバーを集めてどの販路で売上が下がっているのか、いつから下がっているのか、競合他社の状況はどうなっているのかなどの売上減少要因を把握するためのデータ収集をメンバーに依頼して、その後の打ち合わせで対策を練るのがセオリーとなります。
売上が下がっていることを上司に指摘されて、慌ててメンバーを集めて会議を設定するケースが多々ありますが、その会議で担当者が対策を急ぐあまり、いきなりどうすべきかの議論となり、きちんと分析をせずに、何らかのアクションを決めることで対策を行ったと勘違いしているケースも多く経験しました。
こうしたことを考えると、やはりきちんと準備した状態で、会議を行っていないことが要因で、無駄な会議が発生するのではないでしょうか。
会議や会議資料の役割
会議とは、「会議(かいぎ)は、特定の議題に関して意見交換・審議し、合意・施策などの意思決定をすること、および構成員の集まりを意味する。また、それらの集まりを計画・管理・運営する合議体の意味もある。」(ウィキペディア)と定義づけられています。
つまり、会議は、特定のテーマに対して議論して意思決定するものです。
また、会議資料は、その会議で使われる資料という位置づけになるのですが、資料の使い方で、その会議は大きく左右されます。
一般的に、会議が円滑に進むかどうかは、主催者のファシリテーションスキルにかかってきます。そのファシリテーションスキルは、リーダーシップ、場の雰囲気づくり、円滑な進行、傾聴力など、コミュニケーションに関わる能力が重要だと考えている方も多いと思いますし、それ自体は間違っていないのですが、私自身、会議資料によってファシリテーションスキルを上げることができると考えています。
会議資料で会議を円滑に進められる理由
ではなぜ、会議資料でファシリテーションスキルを上げることができるのか。
基本的に後述する会議資料なしで、手ぶらで会議を実施すると、主催者がよほど優秀な人でない限り、会議が失敗するか、中途半端に終わるケースが少なくありません。
理由は、主催者が会議の目的やゴールを決めていないということもありますが、会議で話し合われるテーマの背景、現状把握、これから実施すべきことが整理されていないからです。
優秀な人であれば、資料を作成せずに様々なことを把握して、今後やるべきことを頭で理解することはできるでしょうが、そういう人ばかりではありません。
その場合、何らかの方法で、会議で話し合うべきテーマの背景、現状把握、これから実施すべきことを整理する必要があります。
それが、ここでいう会議資料なのです。
まず、様々なことを書き出すことで頭の中を整理して、同時に若干手を加えることで会議資料が出来上がります。そして後述する会議資料であれば、その内容に沿って会議をするすすめることで円滑な会議になるのです。
会議を円滑に進めるための会議資料とは
会議を円滑に進めるための会議資料とはどんなものなのでしょうか。
円滑な会議というのは、その会議が行われる背景に関して全員が共通認識を持ち、その会議の目的やゴールを理解していて、示された情報(現状のデータなど)に対して活発な議論や意見出しが行われて、意思決定がされたり、次のステップに進める状態になったりする会議のことでしょう。
そうした会議を運営するためにはそれなりの準備が必要となります。今回紹介する会議資料は、円滑な会議をするための準備と会議を前に進めるためのツールの役割を担うものとなります。
会議資料の具体的な内容
ここでは、円滑な会議を行うための準備と会議を前に進めるためのツールの役割を担う会議資料について必要な要素を解説していきます。
前提として、ある商品の売上強化が必要でその売上強化プランを作成することが必要な状況だとします。
⓪会議のゴール
この会議において何をどこまで話し合い、決めればいいのかのゴールを簡単に記載します。例えば、「会議メンバーの状況把握と共通認識、次回打ち合わせまでに持ちよる売上強化策の提出依頼内容の説明」など。
①背景
会議を始めるにあたっての背景を書き出します。最初は、メモ程度でも構わないので、まずは書き出すことが重要です。
「その商品の売上が減少傾向にあることで、会社として危機感を持ち、営業部門長から会議の主催者ある営業マネージャーに、その商品の売上強化プランの作成を早急に依頼」というのが背景にあたります。最初は営業部門長から依頼された内容をメモ程度で書き出し、資料として落とし込む際に、それを簡潔にまとめます。これにより、自分の頭の中も整理されて背景が明確になります。
②目的・目標
売上強化を実施して、売上をどれくらいまで伸ばす必要があるかを明確に提示します。これは会社や営業部門長から聞いた目標数字となります。
③現状把握
その商品が以前はどれくらいの売上があり、現状ではどの程度減少しているかの売上推移のデータなどを準備します。ここではあまり手間をかける必要もありませんが、データはあればあるだけ準備します。
④各メンバーへの依頼事項
例えば、マーケティング部署マーケティング部署であれば競合他社の動向やカスタマーサポート部署では最近のお客様の声の動向など、売上が減少している要因や売上増加施策のヒントになる情報が必要になるため、必要なデータなどの依頼する事項をまとめます。
⑤大まかなスケジュール
売上強化プランを立案するための大枠のスケジュールを作成します。ここでは、プラン提出の期限があると思うので、そこから逆算したスケジュールを作成します。
会議資料の活用方法
⓪~⑤までの資料が揃ったら、次は最初の会議(キックオフミーティング)となります。キックオフミーティングでは、⓪~⑤までを順番に説明するだけで問題ありません。もちろん、所感などはところどころで話した方がいいと思いますが。
なぜ、それだけでいいのか。
これには、会議資料を作成した課程に秘密があります。
背景から、メモ程度の書き出しをしたと思いますが、書き出したことで頭の中が整理され、資料化したことで自分なりの言葉で背景を把握することができています。ここが一番大きなポイントで、自分の言葉でまとめることができれば、会議を主催する立場として、自身の言葉で話しながら会議をリードすることができるのです。つまり、背景を書き出して資料化したことで、ファシリテーションスキルを上げることができたことになります。
背景のことだけを話しましたが、他のところも同様で、資料化したことにより、自身の言葉でまとめることができたため、それを会議で説明するのは難しくないはずです。
私は、セミナーの講師やeラーニングの講師を長年やってきましたが、他の人が作成したプレゼン資料をもとにプレゼンするのと、自分が作成した資料をもとにプレゼンするのでは雲泥の差があります。
実際にやってみるとわかりますが、自分がプレゼン資料を作成する場合には、テーマに基づいて自分なりに人がわかりやすいと思う構成をイチから考えて、ひとつひとつ資料作成を行います。資料を作成するのには多くの時間を要しますが、完成する頃には、すでに自分なりのストーリーが描けていて、その資料を説明することはそれほど難しくない状態になります。
一方、人が作成した資料をプレゼンする場合には、資料をイチから読み込み、覚える作業がメインとなります。しかし、他人が作成した資料のため、どの部分が最も重要で、どこを強調して話したりするかもわかりません。その結果、作成者の意図をしっかり時間をかけて聞き取らない限り、覚えることが最優先となり、人からもらったものを伝えるだけに過ぎないプレゼンテーションとなってしますケースがほとんどです。
このように、自分で考えたり、調べたりして作成する過程が非常に重要になり、そのことが、結果的に、ファシリテーションスキルをアップすることができるようになるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
会議資料は、会議を成功させるために、大きく関わってくることがおわかりになったと思います。資料そのものが重要ではなく、正しい情報を正しいやり方で考え、整理して、書き出す課程が最も重要になるのです。
実際にやってみると、驚くほど会議を推進する力がついたと実感できると思いますので、ぜひ、チャレンジしてみてください。
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